山田杏奈/ 第48回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞者インタビュー

―――今日の撮影は、いかがでしたか?
とても素敵な衣装で、動きのある写真を撮っていただきました。ようやく新人俳優賞をいただいたんだなという実感が生まれたような、この写真が色んなところに展示されるのがすごく楽しみだなと思いました。
―――日本アカデミー賞のイメージは?
毎年テレビで見ている立場だったので、すごく錚々たる役者さんたちが集まっていてお祭りのような華やかな場所だと思ってました。
―――どんな時、新人俳優賞受賞の報告を聞きましたか?
朝起きたら『正体』の藤井監督からLINEが入っていまして、夜中12時過ぎくらいに「山田さんおめでとう!」っていうのをマネージャーよりも先に藤井さんから聞いてしまって。
マネージャーに、「そういう連絡いただいたんですけど、本当ですか?」と聞いたら、本当は先にチーフマネージャーが伝えたかったということだったんですけど、そこで改めて「(新人俳優賞を)いただきました」ということを聞きました。
―――誰かに報告しましたか?その反応は?
まず、母に連絡しました。母は電話口で泣いていました。
―――今日の撮影ビジュアルは、MIYASHITA PARKに展示されますが、MIYASHITA PARKに行ったことはありますか?
何度か行ったことあります。
屋上というか抜けた空間があるのでそこに行ってみたりとか、下にお店がたくさんあって通りかかると、いつも活気に溢れているなぁ、という印象です。
―――渋谷の印象、イメージをお聞かせください。
(所属)事務所のオフィスが渋谷にあったので、仕事を始めた時から通っていました。なので緊張感もありながら歩いていたりする時もあれば、大人になって学生時代の友達と遊んだりする場所も渋谷だったり。
開発が進んで街並みが変わったりするけど「東京と言えば!」みたいな、イメージがあります。
―――映画の魅力は何だと思いますか?あなたにとって「映画」とは?
観る側としても自分の人生じゃない色んな世界を体験させてくれるものだなぁ、と思っているので、そこに作る側として関われているのがすごく嬉しいなぁと思います。
生活になくてはならないものなので、いつか自分自身も、観る人にとってそういう人生の大事なものとして記憶されるような映画づくりに関わっていけたらいいなと思っています。
―――今回の受賞対象作品『正体』『ゴールデンカムイ』はタイプの違う作品だと思いますが、いかがでしたか?
色んな役を演じさせていただくことはすごくありがたいと感じています。
今回『正体』と『ゴールデンカムイ』で受賞させていただいたのですが、どちらもそれぞれの現場でスタッフとキャストが良いものを作ろうという、その作品への愛が溢れていてそれを毎日感じながら、芝居に対して真剣になれる作品だったな、と思います。
―――この作品の演技中に新しい自分を発見する様な瞬間はありましたか?
特に『ゴールデンカムイ』の<アシㇼパ>という役では、ある程度観ている側のイメージがあって、原作やアニメが好きな人の「アシㇼパはこうであってほしい」というイメージだったり漫画の表現だったり、そういうところをどうやって芝居に落とし込んでいくか。生身の人間が演じる時にどうしたらスッと入ってくるか、というのを現場で監督や、プロデューサー陣と相談しながらやらせてもらえたので、それがすごく他ではできないような経験でしたし、ひとつ引き出しが増えたんじゃないかなと思います。