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板垣李光人/ 第48回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞者インタビュー

―――今日の撮影は、いかがでしたか?

ポージングもアグレッシブな、動きのあるもので、動いていて楽しかったですし、横顔を撮るパートも色んなパターンの撮影ができて、衣装も素敵なものを着させて頂き、楽しかったです。

―――普段は今回の衣装のような格好はしますか?

ファッションが好きなので、ヨウジヤマモトさんのコレクションはいつも拝見しています。私服でこういった格好をする時もあります。

―――日本アカデミー賞のイメージは?

幼少から役者をやらせていただいてますが、その時から少し遠い場所のように感じていました。憧れでもあるので、まさか自分が今回こうしてこの場に立たせていただいて、取材をしていただいているということも正直まだあんまり実感が湧いていないくらい、憧れを抱いている場所だなと思っています。

―――その舞台に立たれますが、心境はいかがですか?

正直、最初にマネージャーさんから話を聞いた時も、全然実感がなくて。3月14日の授賞式に出席させていただく緊張感もまだ全然ありません。いざ自分が本番当日立ってみると、緊張感があるんでしょうけど、今はそこが楽しみというか・・・。
まだ正直、地に足がついていない感じがしているので、徐々にこれから実感していくんだろうなと思っています。

―――どんな時、新人俳優賞受賞の報告を聞きましたか?

新年会という形でマネージャーさんと食事をしている時に、全然普通の話をしている流れでサラッと伝えられたので「えっ?」という感じでした。
その時はサラッとした感じで自分も聞いたので、うまく飲み込めないまま、その場は終わったんですけど、家に帰ってから「いただいたんだ」というのを感じて。
なので少し時間を置いてから、喜びと嬉しさと、ありがたい気持ちと光栄だなという気持ち、いろんな気持ちが湧いてきたのが2時間後とかですかね。お話しをいただいた当日は。

―――誰かに報告しましたか?その反応は?

まずは両親に伝えましたね。ずっと支えてもらっていましたし、自分がこの世界に入って仕事をするということも反対することなく、応援して支えてくれていたので。

―――今日の撮影ビジュアルは、MIYASHITA PARKに展示されますが、MIYASHITA PARKに行ったことはありますか?

はい、あります。
食事をしにいくことが多いですね。お店を見た後、ご飯を食べて帰る、みたいなことはしています。

―――渋谷の印象、イメージをお聞かせください。

東京の大きなターミナルというか、新宿とかもありますけど、渋谷は特に流行っていう部分もそうですし、技術的な部分も都市としても最先端な感じがします。

―――映画の魅力は何だと思いますか?あなたにとって「映画」とは?

映画館に行くのが好きで、笑ったり泣いたり息が苦しくなるような感覚だったり、幸せな気持ちを抱いたり苦しい気持ちになったりっていう感情を、名前も顔も年齢も生い立ちも知らない方達と映画館という空間で共有する感覚が好きです。
ある人はこのシーンで笑う、ある人はこのシーンで泣く、というところを1・2時間で全く知らない人たちと共有して、それによって人生観であったり、生き方とか、物事の見方・考え方が変わっていくこともあるし、大きな力を持っているものだなと思っています。
それを感じにいくのがとても好きですし、「生きてるな」っていう感覚があるので、役者をやっている身としてそれを提示できる側でもあるので、自分がそういう感情・感覚を享受してきたからこそ、誰かにそれを届けることができたらいいなと、常々思って作品に向き合っています。
なので、昨年もたくさん映画に関わらせていただけたことが幸せでしたし、そうやって自分が作品作りに関わらせていただけているのが幸せだなと思います。

―――自分が出演した作品は客観的に観られますか?

1回目はなかなか難しいですね。どうしても、映画となると1年前ぐらいに撮ったものを1年経って観ることが多いですが、どうしても自分の芝居が気になってしまって、「きっと今だったらこうするだろうな」とか「今だったらできたのに」と考えてしまいます。
当時はもちろん120%でやってるんですけど、1回目はそこが気になってしまってなかなか客観的に観ることができないんですけど、2回目以降になればそこにも慣れて作品としてみることができますね。

―――今回の受賞対象作品『八犬伝』『はたらく細胞』『陰陽師0』は板垣さんの人生にとって特別な作品になると思いますか?

本当に大きな財産というか。もちろん今まで自分が関わらせていただいた作品全てが自分の血肉となって今の自分を作っていてそれが、将来の自分も形作っていくと思うんですけど、こうして賞として評価していただけるというのは自分の自信にもなっていくと思います。
この先歩んでいって思い悩むことであったり壁にぶつかることがあるとしてもきっとこの時のことを思い出してそれをエネルギーに乗り越えていけるんだろうな、という風に思いますし、言葉では表し切れないくらい大きなものになっています。

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