市川染五郎/ 第47回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞者インタビュー
―――今日の撮影は、いかがでしたか?
雑誌などで経験はありましたが、動きのある撮影は難しいですね。
でも、プロのカメラマンさんが撮ってくださるので、「自分は自分が出来る事をやる。」
そうすれば、カメラマンさんが、<いい一瞬>を切り取ってくださると、100%信頼してやらせて頂きました。
―――日本アカデミー賞のイメージは?
偉大な歴史ある賞というイメージですね。
―――どんな時、新人俳優賞受賞の報告を聞きましたか?
歌舞伎の舞台が終わって家に帰ってきたら、マネージャーから連絡があって知りました。
―――聞いた時、どうでした?
まさか、いただけるとは思っていなかったので、第一報を聞いた瞬間は嬉しさよりも驚きの方が大きかったです。
―――誰かに報告しましたか? その反応は?
知らせを聞いた時、母と妹と一緒だったのですぐに伝えて、そのあと父や他の家族にも伝えました。
みんな「おめでとう」と喜んでくれました。
賞をいただくことがゴールではなく、観てくださる方にその作品が届くことが大切だと思っています。でもこういう形で賞をいただけたのはすごく嬉しいです。
―――今日の撮影ビジュアルは、MIYASHITA PARKに展示されますが、 MIYASHITA PARKに行った事はありますか?
完成した時から気になってはいたのですが、実はまだ実際には行けていないです。
学生時代に通っていた学校が渋谷にあったので、“渋谷=登校する場所”という感覚で、あまり遊びに行くことは少ないですね。
―――渋谷の印象、イメージを、お聞かせください。
<若者の街>というイメージですね。
―――「レジェンド&バタフライ」は初めての映画出演でしたね。舞台との違いはたくさんあると思いますが、 映画の現場はいかがでしたか?
映像作品の場合、最終的にお客さまに届くのは平面の画面なので、舞台の人間としては、いかに立体的に見せるか、を意識しています。
「画面を通してどれだけ熱量を伝えられるか」が映像では大事なのかなと思っています。
映像と舞台の違いは色々ありますが、我々役者がやることだったり、作品に対してかける思い、臨み方に違いはないと感じました。
―――幼い頃から舞台で芝居をされてきたと思いますが、違う世界で芝居をしてみていかがでしたたか?映画の現場を通して新しい自分を見つけられたことはありましたか?
舞台は、演じている先からお客さまに伝わっていきます。映像だと、自分の過去の姿がお客さまに届きますよね。そこが舞台をずっとやってきた人間としては、少し違和感があったところですね。
映像作品を見直すと、どうしても「今だったらここはこうできたな」とか思ってしまうことがあります。
―――10年後、20年後の自分像はありますか?
今の自分が感じていることや、今この瞬間にやっていることを大事にしていきたいなという風に思っています。10年後も20年後もその瞬間、その瞬間にやっていること。その時に出会った人、作品に、とにかく熱意を注いで、その積み重ねで、過去と未来を繋いでいくような生き方をしたいです。10年後20年後もそこは変わらず、そういう生き方をしている自分でいてほしいなと思いますね。